2013年4月6日土曜日

NASH Metropolitan.

昨年末復活したメトロポリタンが入庫。

エンジンを始め、駆動系は調子良いそうです。

今回は、部品が間に合わなかったエアコンの吹き出しが入庫していたので、取り付けです。

もう一つ、重要な部分の点検修理。

エンジンミッション、リアホーシングのスワップの時にディスクブレーキにはしたものの、サスペンション自体はオリジナルを使っていたのですが、異音とガタがだいぶ大きくなって来たようで、どうにかしないといけなくなりました。


以前よりパワフルなエンジンを手に入れ、スピードも結構出てしまいます。
オーナーもイイ感じで飛ばせて楽しいのですが、フロントサスペンションが付いて来ません。



まづはエアコンの吹き出しを取り付け。




インテリアの雰囲気を損なわない様に、ダッシュ下にマッドブラックのアンダーダッシュを以前ワンオフで制作してあったので、穴をあけて取り付けるだけ。
もちろん、この吹き出しを付けるために、吹き出しのサイズに合わせて作っておきました。バッチリです。


問題のフロントサスペンション。3年近く動かしていなかった為か、取り付けるときは問題なかったショックアブソーバーもヌケヌケ。ガタの原因は、Aアーム自体でした。



ほとんどの車がそうですが、この辺の年式にはボールジョイントが使われていません。
基本的にキングピンやネジブッシュが使われていました。ボルトナットの原理で、足回りが動く時に、ボルトとナットが絶えず動いている状態です。金属なので、グリスアップが欠かせません。グリスが切れると、すぐに摩耗してしまいます。
この車は、グリス切れではなかったのですが、何十年も交換していないので、さすがにガタが出て来ています。エンジンスワップをした時にもチェックしていましたが、より大きくなっていました。
運のいい事に、私が自分で乗ろうかと思い準備していたメトロポリタンに、なんと新品のAアームやブッシュが積んでありました。

新品と外したAアーム類。

ステアリングギアボックスのガタも、もう1度調整し直し、新品部品を組んでガタは無くなり、問題は解決しましたが、今後サスペンションの移植を検討します。



私が乗る様にとキープしているメトロポリタンは中期モデル。
20年以上前にレストアしようと分解され、部品も集めてありましたが、そのままになっていたそうで、引き取って来ました。すぐに作業を開始しようと思っていましたが、フロアや下回りのサビがひどく、全部作り直さなければならないので、しばらく作業出来ません。この車で試験的にサスペンションのスワップを試して、システムを確立しようと思っています。

オリジナルのメトロポリタンは、キングピンやネジタイプのブッシュも問題ですが、稀にキングピンが折れるという恐ろしい故障があり得る車なので、今後を考えてサスペンションのスワップを考えた方が良いのです。

今年も日本国内で1台折れたそうです。

後期のキングピンを付けていない方は、特にご注意下さい。