メトロポリタンに、スズキの1300ccを乗せたのは、この前アップしましたが、今回はブレーキ編です。
今回のお客様からのオーダーは、メトロポリタンを「安心して乗れ、トラブルもないように」
とのご注文でした。
以前から修理代にお金を使ったようですが、なかなかトラブルが減らなかったようです。
修理ですから、壊れた部分を直す事です。しかし、50年以上前に作られた車ですし、構造自体も古いままでは、普段からのメンテナンスが必要です。しかし、車いじりが好きで知識のある人ばかりではありません。
トラブルを起こす、修理代がかかるイコール、家族が嫌がるの公式が成り立ちます。
オールドカーなんだから、トラブルがあって当然!古いまま乗れば良い!
という方々も多いと思いますが、現実的にはかなり厳しいですね。
休日に、家の近くを走るのが好き!とか、べつに目的地にたどり着かなくても楽しい!と思えれば良いのですが、都心に近い場合はさらに過酷です。駐車場代の問題でも、乗れない車用に借りているのは厳しいし、首都高速や渋滞中のトラブルは、精神的にやられます。
命の危機もあり得ます。
今まで、どれくらいの人々が、大好きだった車を嫌いになったのでしょう。
乗る人や、乗る地域に合った車が必要です。
実際、アメリカでも普段乗っている人は極まれです。
今回は、そんなお悩みを解決する仕事。
エンジンミッションの次は、ブレーキです。
さて、フロントブレーキをどうにかしましょう!
ご存知のように、ドラムブレーキは利きは良いのですが、気候や湿度などによって左右され、古いブレーキは自動調整も付いていません。付いていても、まともに利かない場合が多く、メンテナンスが必要です。ホイルシリンダーも、オーバーホールを定期的にしないと、オイル漏れの恐れがあります。
ディスクブレーキ化が望ましいのですが、ディスクブレーキキットは高額で、メトロポリタンの場合、部品の調達が面倒です。
とうい事で、安価で部品の調達が楽な国産を検討。
予算とスタイリングから、オリジナルホイールを使う事を前提に考えました。メトロポリタンのPCDは、4インチ4ホール。ミリにすると101.60ミリ。
国産の軽が100ミリ4ホール。車重も近いので、エンジンと同じスズキのエブリーのディスクブレーキを購入。
ハブベアリングを計測すると、エブリーの方が大きく、アダプターを作るかメトロポリタンのハブを使うか検討。メトロポリタンのハブを使った方が早いので、ディスクローターに合わせてハブを切削。
バックプレートを外し、キャリパーブラケットを製作。
組付け。メトロポリタンのハブボルトが細いので、無加工で取り付け出来ますが、ハブにドリルしてタップをきり、ローターをハブと固定。センターは旋盤で合わせてあるので、ホイルを締め付けるとさらに固定出来る予定。試乗してのチェックポイントです。
キャリパーは、左右を入れ替えてフロント側にしました。メトロポリタンは、タイロッドがリヤ側にあり接触を防ぐためです。
フロントが終了して、リヤもどうにかする予定です。