2011年10月4日火曜日

1929 Ford

H.C.S.まで、あと2ヶ月。

今年は、大きなプロジェクトとして進めて来たHOT RODを出展予定。

地味に進めて来ましたが、どのくらい進んだか紹介しましょう。


このHOT RODの大きな特徴は、メタルワークです。
メタルワークの講習を行った時に、ロン・コーベルが「凄く大変だぞ」と言ってくれたので、さらにやる気が出た事を覚えています。

それは、ボディーの上半分をアルミで叩き出したパネルを、アルミリベットで接合することです。



プレスラインは、ほぼオリジナルを再現しています。
イメージ的には、エアストリームや飛行機ですね。しかし、飛行機を意識したHOT RODは何台か見ていますし、アルミボディーの車も現存していますが、このHOT RODの様な半分アルミボディーで、しかもリベットで組み立てられている車を、私は知りません。



一度作って仮止めしたアルミボディーパーツを外して、シャーシや全体のバランスを確認している時の様子です。上部のボディーを切り離し、アルミボディーを止めるためのボディーフレームが見て取れます。

もう一つのコンセプトは、トラディショナルです。フラットヘッドに、3スピードマニュアルトランスミッション、トルクチューブのバンジョウデフ、ドラムブレーキ。

さらに、少しレーシーな感じもプラスします。ボディーサイドからステアリングピットマンアームが出るように、ミジェットに使われていたステアリングギアボックスを使います。これでクラッチ、ブレーキ、アクセルと3つが並ぶ足下のスペースも確保できます。


ボディーパーツをリベットで止めると、後で外せなくなるので、ボディーパーツを組む前に、隠れる部分をペイントしてから、ボディーパーツをリベット止めして行きます。



スチールボディーとアルミボディーの接合部分のリベットは、真鍮のリベットを使いました。オーナーの北原氏のブランドでも、スタッズはよく使われているので、スタッズをイメージしています。



超多忙で、アパレルブランドの代表である北原氏ですが、自らリベットを打っています。バイクのカスタムショップもやっているだけあり、スチールやアルミなどの金属が大好き。



今年のパンプキン・サリーのオープンハウスの時の画像です。
タイヤ以外は、全て金属の状態。
完成しても、ほとんどが金属で構成されます。



ボディーだけでなく、機関系もガッツリやっています。
今の車ではもう採用されないバンジョウデフ。



フレームもペイント作業に。



各部品も、バラしてペイントして行きます。



つや出しのブラックで塗られたボディー。
今回は、ブラック&マッドシルバーです。




ガスタンクキャップ。
レーシーですが、さらにドリルドします。



フロアもアルミで制作していきます。




なかなか男らしいです。初めは、もっとラットなイメージでしたが、ボディーの半分をアルミボディーにする事が決まった時に、ブラックだと確信してしまいました。



バンジョウデフのベアリングは、全て交換。




組み付けます。バックラッシュは、ガスケットの枚数で調整。今ではありえません。




フラットヘッド、アーリーモデルの最終型です。
ボアップとストローカーで、239cinを304まで引っぱります。ハイカムや強化バルブスプリングなど、様々なパーツで組み上げますが、まずはボーリングから。



最終の仮組。ペイントされたパーツを組み、バランスやイメージを統一していきます。



エンジンや足回りも組みつけ、車高の確認やイメージの方向性を確認しながら、さらに作る部品の検討などもしていきます。ステアリングのアームの出る部分や、ラジアスロッドがボディーから出る部分も、アルミで制作しました。全体的な統一感が重要です。



グリルとライトの付けるバランスが大切ですが、この段階ではかなり良い出来です。




忙しい中、北原氏が途中経過を確認しに来店してくれました。
取り付け予定のEJライトも、ペーパー掛けしてくれて、ありがとうございました。

この後、また分解です。

さあ、あと2ヶ月!

部品の入荷が心配ですが、頑張って作業を続けます。