2014年6月6日金曜日

All painting.

オールペイント。

色々なやり方があり、金額も大幅に違います。

お手頃なオールペイントは、今までの塗装の上からかぶせて塗る方法。お手頃ですが、以前の塗装の下がどうなっているか解らないので、いつ塗装が割れるか、サビが出るか解りません。

次は、剥離してのオールペイント。

剥離剤やサンドペーパーを使って今までの塗装を1回落とします。しかし、古い車なのでどのくらい重ねて塗っているのか解りません。はたまたサビが酷かったり、ぶつけてパテで整形してあるのは当たり前の事。もし下地の鉄板にダメージがあれば、直さなければなりません。完全に見積もりの取りようの無い仕事です。今までの平均金額を伝え、後は剥がしてみないとわからないです。

上からかぶせて塗るオールペイントの最低でも2倍以上、3倍4倍かかるかもしれません。予算が追いつかない場合は、最低限で補修して錆び止め剤などで進行を遅らせ、どうにか予算内で終わらせなければなりません。まあ、予算内で終わった事は無いのですが、努力はしています。結果利益はどんどん無くなって行きます。

もっと高額な方法は、全てバラバラにしてサンドブラストする方法です。


現在ペイント中の1955シェビーピック。




バラせる部分は全部分解。パンプキン・サリーでは、一度サンドペーパーで落とせるだけペイントやパテを落とします。




そうしないと、砂の消費が激しく、買う&処分を繰り返さなければなりません。




全部分解するとこの通り、そこそこキレイで走っていた車も、裸にするとサビや穴、へこみがどんどん出て来ます。砂はかなりサビが取れますが、その分ダメな部分は穴があくのです。




FRPなどでごまかす事も出来ますが、耐久性にかけ強度も出ません。
結果シートメタルから切り出し、叩いて形を作り、切り取った場所に溶接して直します。




サビでぷくぷくしていた部分も、穴だらけになります。





ドア下もこの通り。




同じ形を作り溶接します。



キレイに直りました。やった事のある方はわかると思いますが、溶接すると熱が加わり変形します。それを叩いたりまた熱を入れたり、時間をかけて形を整えます。

何カ所も何カ所も修理して、さらに下地を作り直し、磨いて塗って研いでを繰り返し、最後に色が入ります。

それをまたペーパーで研ぎ、粗いコンパウンドから細かいコンパウンドと磨きます。


上からかぶせて塗るオールペイントの5倍6倍、それ以上の手間と時間と材料費がかかるのです。

オールペイントって一言ですが、色々な方法があります。

予算を出すのも、予算に合わせるのも非常に難しい仕事です。



だいぶ進んできました。